はじめに~債務整理をする前に確認すべきこと
弁護士や司法書士に相談する前に
まず、大前提として債務整理は借金が無くなるわけではないということを改めて知っておいてほしいと思います。確かに債務整理の中の自己破産や個人再生では借金がチャラになるというケースも場合によってはありますが、基本的には現在の債務状況を一旦整理して、返済できるように過払い金などを含めて再計算してその後返済に滞りがないように返済を続けるというものです。
以上のことをまずはちゃんと理解した上で、司法書士なり弁護士なりに相談すると良いでしょう。そうはいっても今、借金の返済が苦しいという方も多くいらっしゃると思います。そういった方は是非債務整理で借金問題の解決にいち早く着手すべきです。
以下より債務整理を行う上で、確認して欲しいことを順番に解説していきます。ただ、闇雲に法律事務所などに助けを求めてもあなた自身の状況がわからないとどうしようもありません。ある程度、自分自身の借金問題の状況を改めて把握した上で問い合わせてみることをおすすめします。
①借金が今どれだけあるか、毎月いくら返済しているか把握する
②債務整理にも費用がかかります
③自己破産や個人再生を第一に勧めてくる事務所は怪しい
④完済までの道筋を示してくれるか
①借金が今どれだけあるか、毎月いくら返済しているか
借金の相談をする前にまずは自分の借金の状況について把握しておいたほうが良いでしょう。法律・法務事務所などに相談するにしても自分が今どうなっているのか、具体的にどのくらいの額の返済で困っているのか説明しなければ前に進みません。
本来は今の返済状況を踏まえて自分の中でなんとかならないか確認して自己解決できるところは解決すべきですが、そうではない場合は速やかに弁護士などに相談することをおすすめします。そこで、スムーズに相談できたほうが話が早く進みますし、取り立てに悩んでいる方においてはすぐに対処してもらえます。
ですので、司法書士や弁護士に債務の相談をするにあたって、自身の借金状況を簡潔に伝えることが大切になってきます。
そこで、以下の様な情報を伝えるとスムーズにことが進みますので、相談する前にしっかり準備しておくと良いでしょう。
・債権者名、借りた金融機関名
・借金総額、金融機関ごとの借入金額内訳、借入開始日
・毎月の返済額
・毎月の収入額
毎月の収入も伝えることができれば毎月いくらの返済なら可能かなどの細かい相談もできるかもしれません。ただ、これは債務整理着手後の相談になってきますので都度事務所と相談するのが良いでしょう。
まずは借金の状況を把握して債務整理相談をスムーズに速やかに進めるということが大切です。
②債務整理にも費用がかかります
債務整理事務所の比較表を見ていただくと分かりますが、任意整理や過払い金の回収、自己破産、個人再生それぞれに費用が発生します。報酬額という形で弁護士や司法書士に支払いが発生します。(士業の方に支払う賃金を報酬という言い方をします)
思ったよりも大きいので注意が必要です。一番大きいのは着手金や成功報酬(基本報酬)といったところです。過払い金が戻ってきたときも報酬額が発生しますが、こちらについてはお金が戻ってきてはいるのでその中から支払うということで戻ってこなければゼロ、支払うことになっても戻ってきたお金の中から支払うことになるのでそれほど痛くないという考え方もできます。
普通に任意整理を行うと、債権者が多くなると支払い費用も多額になりますが、10万円程度はみておいたほうが良いでしょうね。基本報酬など以外にも支払う費用は意外と多いです。口座管理費用やその他事務手数料などの名目で数万円必要になるケースもあります。
そのようなものを含めて債務整理でしっかりサポートしますよということなので必要な費用であるという考えができますが、お金がないから借りているという身分ですので痛いことには変わりありません。
この辺りの費用については比較表で確認しつつ、最後は相談してみて借金返済を含めて費用支払はどうなるのか確認してみてください。
③自己破産や個人再生を第一に勧めてくる事務所は怪しい
債務整理を行う事務所は全国に数多く存在しています。特に弁護士や司法書士という仕事は儲かる人と売れない弁護士という人も存在するので、ビジネス的にうまみのある債務整理へ進出してくる弁護士や司法書士の先制は多くいます。利益重視で事業を行われている方も中にはいらっしゃるようなのでどういった事務所を選べば良いかはしっかり調べて、問題無さそうだと思う事務所に相談することをおすすめします。
特に怪しいと感じるところは自己破産や個人再生を勧めてくる事務所です。もちろん、債務者の事情を踏まえてそのように提案をしてくるなら問題ないと思いますが、まずは任意整理などで解決の道筋を探ってみることが大切だと思います。
自己破産や個人再生などはこの後の生活や就業にも少し影響してくるものなのでできれば避けたいところです。しかし、事務所によっては簡単に解決できてしまう自己破産などをすすめてくるケースもあるようです。そういった事務所は手間より利益を重視した、債務者のことは無視した考えであると想像できます。
まずは第一に任意整理で解決ができないか、最後の最後で自己破産と判断するなら問題ありません。
事務所の対応の仕方も事務所選びの判断基準として考えておいたほうが良いでしょう。
④完済までの道筋を示してくれるか
借金の問題は完済して初めて問題解決ということになります。債務整理でとりあえず取り立てストップ、返済金額も決定した、というだけでは解決にはなりません。
債務整理後のフォローも大切だと私は思います。収入面や家庭環境をある程度理解してもらって分割対応してくれたり、完済までの道筋を示してくれるやさしい事務所のほうが安心できます。
こればかりは人それぞれ相性みたいなものもあるので一概には言えませんが、無料相談の段階でいろいろと話しみてみることをおすすめします。ここは安心できそうだ、債務整理着手後の流れなどもしっかり示してくれる事務所ならなお良いでしょう。
一部の事務所では代理弁済というシステムも導入しており、自分は事務所に返済額を納入し、その中から各金融機関に事務所側から返済してくれるようなものもあります。
細かいサポート、システムはこの後の長い返済においては便利に働くものなので事務所選びの際に確認してみると良いでしょう。
なお、利息制限法などから逸脱し法律違反した金融業者、通称、ヤミ金からの借入がある方は専門の事務所に依頼することになります。通常のサラ金やローンの債務整理は一般的な事務所で任意整理などを行って、ヤミ金からの借り入れがある借金についてはヤミ金相談ができる事務所ランキングを参考にしてみてください。
まとめ
上記した内容を債務整理で事務所に相談する前にしっかり考えてみてください。適当に事務所を選んでも良いことはありません。債務整理(任意整理)によって返済期間が長くなることも十分ありえます。人によっては数年続くこともあります。
簡単に終わるものではありませんので、しっかり自分に合いそうな事務所を探してみてください。目的や悩みを解消するベストな事務所を選ぶことが大切です。
まずは上記の①~④の項目について少し考えた上で、当サイトで紹介する事務所を自分の状況に照らし合わせながら検討してみてください。目的別に事務所を選ぶ
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